最近、数週間、友人のオランダ人が日本に遊びに来ていた。
一緒にいろいろ観光したりして、本当にたくさん気づいたことがある。
なかでも『何とマイペースなことかーー』と思ったのは
数十回では足りないぐらいだ。
たとえば、お腹がすいたのでお昼でも食べようかと私は思っていても
「お腹はすいてない」と言うので、じゃあちょっと歩いてから、どこかでランチでもと
軽くサンドイッチでもと、お店を考えていると、「ゆっくりワインでも飲みたいな」と突然言い出す。
昼にワインがある店だと、また違う店を考えないといけない。
友人は仕事柄、耳がとてもいいので、どこかお店に入るとBGMがやたら気になるらしく
スーパーとかでよくかかっているような、繰り返しの音楽に耐えられないらしく、すぐに
出たいと突然言う。
また、お店でかかっているノリのいいダンスミュージックを聞きながら、食事は出来ないらしく
「コーヒーだけ飲んで出よう」という感じである。
これらはまだ軽いほうの話だが、最初はあまりにも自分のリズムと違うため
イライラしたりしていた。
でも、ある時、「なんで私こんなにイライラしてるんだろ?」って思った時、
イライラする理由は何もないことに気づいた(^.^)
ただ友人は、自分の思うこと、やりたいこと、不快に思うこと、食べたいものを
表現しているだけで、私がリアクションする理由は何もないのである。
極端に言えば、私がその思いを叶えてあげるべく必死になる必要もない
わけである。
その時、とてもその友人が羨ましく感じた。
これは人にもよるが、日本人はあまりにも他人に喜んでもらおうと
あれこれ気を使ったり、普段と違ったことをしてみたりするが
実はそれが決して相手が欲していることではなかったりする。
あまりにも他人の思いを察して、それを優先しすぎるのだ。
それは日本人の良いところでもあるが、そうでないところもあると
私は思う。もしそれにしんどさを感じるのなら
それはその人に合ってないやり方であって
ただ無理矢理そう装っているだけだからである。
今回の友人の滞在で、あまりにも自分というものを持っていることが
とても羨ましく、私のイライラは、きっとそれが出来ない自分に
イライラしていたのではないかと思ったのである。
じゃあ私はいったい今どうしたいの?何をしたいの?何を食べたいの?
どの席に座りたいの?どこに行きたいの?どこに住みたいの?
誰といたいの?どうしたら心地よいの?
どんな仕事がしたいの?そもそも仕事しないといけないの?
などなど・・自分に問いかけるいいきっかけになった。
その友人の思いを察しているうち、いったい自分はどうしたいのか
自分の本当の思いが
わからなくなってしまったからである。
友人の帰国後、しばらくは、そのような思いが頭をかけめぐり
なんだかフワフワした状態が続いているが
そういう思いに気づかせてくれた友人に
今は大感謝である。
その友人には今度私がオランダ行った時には
突然「~が食べたいーー」「~に行きたいーー!」と言うから
覚悟しといてよーーと宣言してある。
きっと今回の経験が私の中でこれから大きな変化になるような気がしている(*^_^*)