バンクーバーの英語学校でボランティアをしながらも、
ワークビザをサポートしてくれる企業を探していた。
メインはやはりホテルだったが、見ず知らずの日本人をワークビザを出してまで
雇ってくれるところはなかなかなかった。
カナダがワークビザを出すためには、
「カナダ人ではなく日本人のこの人を雇う必要があるという理由」がいる。
なので日本食レストランの寿司職人などはワークビザを出してまで
日本から雇うお店もあった。
でもビザのために日本食レストランのサーバーで働きたいとは思わなかったし、
日本食レストラン関係もいろいろ面接にいってみたが、
ビザがない人を雇ってくれるところはなかった。
ワーキングホリディ等で来ている日本人を雇うほうが雇用主としては楽だからだ。
バンクーバーの英語学校では、同じボランティアをしていたメキシコ人のJさんと仲良くなった。
彼女はケベックから大工でバンクーバーに来ていたカナダ人の彼と住んでいたが、
観光ビザで来ているため、カナダに長く住めないかと本当にいろいろな方法を探している女性だった。
私と同じ境遇なので、すぐに意気投合し、
彼と一緒に住んでいる家にいつも招待してくれ、
メキシカンらしく、いつも明るくて、なんでも正直に言うので
とても気持ちよかった。お互い英語は第二言語なので、二人のやりとりはまわりから見たら
「よくそれで通じているなー」というレベルであったと思うが、なぜかいつも二人して笑っていた(*^^*)
カナダにいるメキシカン同士は、中国人がそうであるようにとても結束力が強く、
ワークビザのこと等も情報を共有しあう。
彼女には本当にいろいろな情報をもらい、仕事先もいろいろ紹介してもらった。
そして仕事が見つからなくて「やはりもうあきらめるしかないのか」
と落ち込んだ時にはいつも夕食に呼んでくれたり・・
本当に面白くて優しくて年は私よりも下だが、今でもカナダのお姉さん的な存在だ。
このようにちょっとした就職活動＆ボランティアをやりながら、
バンクーバーの夏もすっかり楽しんだ私は「ワークビザをとって、働く」
ということを少しづつあきらめかけていた。
そして日本にいた時に当初思っていた学生をしながら働くという道を選ぶことにした。
４月からカナダに来て数か月・・・私はカナダに観光しにきたわけでもないし、
就活しにきたわけでもない。
ただ住みたいから来たんだということを改めて思ったのである。
～つづく～
