いろいろなことがあり、会社を辞めることを決めた私は
脱走計画をたてた。
なぜ脱走なのか・・・それはなんだか閉ざされた空間に閉じ込められ
日々訓練をうけている・・ここは軍隊か、私は囚人か・・
という思いがあったからである(@_@;)
私はもちろん軍隊に属したこともなければ、囚人となったこともないので
ほんとうのところはわからないが(^_^;)
会社の方向が、日本の昭和初期(これも私の想像でしかないが)の会社にいるような
とんでもなく古い慣習になっていたので
あらゆることについていけなかった。
もしカナダの人を雇っていたなら、
私は100%の人が1日で辞めると断言できるほどだ。
なので、我慢強い日本人をわざわざワークビザを出して
雇用していたのだと後でわかった。
ということで何はともあれ、体の不調も限界に達した私は
ほんとに脱走計画をたてた。
会社に辞めると言っても受け入れてもらえないので
選択肢は“脱走”しかなかったのである(^_^;)
もし見つかれば、引きとめられて、また説得されるだろう。
私はカルガリーに気分転換に買い物ツアーに行くとみせかけて
寮を出ることにした。
寮には、私の後から入ってきたワ―ホリの20代の女性がいたので
その女性だけには出ることを告げていた。
(その女性もすでに会社のことで体調をくずしており、この女性を残していくことだけが
心配だったが、その後彼女も脱走?したとあとで聞いて安心した)
もちろん脱走を手伝ってくれたのはクマさんである。
その日は誰も起きていない早朝に起き、
ベッドのシーツを洗濯し、乾燥し、部屋を整えてから、
カギと置き手紙を唯一社員として
1年以上働いていた女性の部屋のドア下から入れた。
分刻みの計画は、ほんとに自分でもよくやっと思う。(人生でこんな計画をしたのは初めての経験だ)
寮の誰かに気づかれものなら、マネージャーに連絡が行くので、誰にも気づかれないようにドキドキだった。
外に出るとクマさんが車で待っていてくれた。
スーツケース、その他の荷物を1回で運びきり
無言で車に乗りこむやいなや、すぐに車を出してくれた。
出発してしばらくして・・・
“脱出成功~!!”とほっとした(^.^)
そしてレイクルイーズから車で数時間のキャンモアという小さな町に移った。
なぜキャンモアに行ったかというと、レイクルイーズに行くまでにバンフでの滞在中
クマさんが、車でいろいろ案内してくれた一つが‘キャンモアで、
とてもかわいい小さな町だという印象を持っていたからだ。
そして次の滞在先を即探さないといけなかった時、
e-mapleカナダでちょうどキャンモアで良さそうな部屋を提供してくれるところが見つかったから。
無事に脱出した後、ほっとして、
キャンモアのマクドナルドで食べたフィレオフィッシュバーガーの美味しかったこと~!(^^)!
この世にこんな美味しいものがあるのかーというぐらいの感動だった。
それがフィレオフィッシュであれ、ラーメンであれ、
これまでの人生で一番美味しく感じたであろう。
その時、食べるものそのものではなく、
食べる時の気持ちというのがものすごく大事なんだと心から実感した瞬間だった。
そしていよいよキャンモアでの新たな生活が始まるのである(^.^)
~つづく~