カナダではほんとうにたくさんの素晴らしい人との出会いがあった。
その中でも私のカナダ(バンク―バー)での生活に大きく影響を与えた人がいた。
いた・・というのは、その人は今年の夏、天国に旅立っていったからだ。
たしか75歳ぐらいだったと思う。
今日、10月25日は彼(ここではRとします)の誕生日なので、
彼のことを書きたいと思う。
カナダ留学でいろーんなことがあり、
バンフからバンクーバーに移動したが、
バンクーバーの土地勘がまったくなく、
自分の乗るバスが目的地に行くかどうか尋ねたのがRだった。
「僕も同じバスに乗るから降りるバス停を言ってあげる」と
バスで隣に座ってくれた。
バスの中で彼はいろいろな話をしてくれた。
「日本人の知り合いがいるから、バンクーバーのことをいろいろ聞けばいい」とか・・
そしてそんな話と一緒に普通に「僕ガンだから・・」とさらっと言った。
「えっ!!?」と私は聞き間違えたかと思うくらいのあっさりした彼の言い方に驚いた。
その時の私の英語のリスニングは今から思えばひどいものだったので、
「今、ガンなのか」「ガンだったのか」もシリアスな内容なので聞き返すこともできず(*_*;
ただただうなずいていただけだった。
「ガンだった」なら「治ってよかったですねー」と言えるが、
治療中なら、そんなことを言ったら殴られそうだ(*_*;
出会って5分もたっていない私にそんな話をするというのも信じられなかったけれど。
バス停で立っていたRの横顔は今でも印象に残っているんだけれど
(その時、二人ぐらいいて、なるべく優しそうな人に聞こうを思っていたので(笑))
顏はすっごく恐そうだけど、なんだか寂しそうな顏をしている人だなと思ったのを覚えている。
もう一人の人はとても優しそうだったんだけれど、なぜか私はコワオモテのRに声をかけたのだ。
それは後々仲良くなってからも、よく言っていた。
そして彼は各国によって違う英語のアクセントを真似するのがすごく得意で、
その当時のたどたどしい私の英語の発音をよく真似してよく笑かせてくれた。
そんな中、彼はバス停で出会った当時は、すでにガンを克服し、
定期で病院に通っていたことがわかった。
Rは私と親子ほど年齢はあいていたが、
私のカナダでの生活を特に精神的な面で支えてくれた私の恩人であり、
最高の友人であり、最高の英語の先生であった。
そして、トリリンガルどころではない、
五か国語ぐらい話せる、スーパーおじさんだったのです(^^♪
またRの話はこれからどんどんしていきます。
スーパーおじさんRはイギリス人でしたが、
カナダの刑務所で受刑者に英語を教えていました。
(だからその国によって違う英語のアクセントを真似するのが
得意なんだとあとで知りました(^.^))
英語の勉強法についてもとても参考になることが多いと思います。
今日はRの誕生日、きっと天国でいろいろな言葉を話していろんな人を笑わせてるんだろうな~(^.^)